Interviewインタビュー

#02

go!!go!!vanillas×A&R×ライブ制作部

A&R、
ライブ制作部について

自己紹介とともに、
それぞれの部署の仕事内容を
簡単に教えてください。
木村

A&R1グループのIRORI Recordsに所属しております、木村翔と申します。業務内容としては、go! go! vanillas全体のアーティストプランニングと宣伝回りを担当しています。

鬼澤

鬼澤侑希です。ライブ制作部1グループに所属しています。仕事内容に関しては主にポニーキャニオン所属アーティストのライブ制作で、go! go! vanillasのライブ制作を担当をしています。

ライブ演出が考えられる
過程を教えて下さい。

ありがとうございます。go! go! vanillasのライブ演出が考えられる制作過程を、作り手の目線から具体的にお聞きしたいです。

木村

大前提としてレコード会社なので、まず楽曲を最初に作る作業から始まります。たとえば今回だったら『Lab.』(読み:ラブ)というアルバムをリリースしたんですけど、アルバムのコンセプトをまず第1にライブを作る上での軸として添えて、そこから楽曲単体での演出をライブ制作チームとgo! go! vanillasのマネージメントと色々な相談をしながら考えていきます。その過程で予算についてだったり、お客さんがどう楽しめるだろう、どう見えたらいいだろうなっていうところを考える作業が、マネージメントとA&Rとライブ制作部の間で色々コミュニケーションを取りながら進んでいくといった感じです。

出来上がったアルバム、楽曲のコンセプトを軸にして、そこからライブ演出を広げていくという認識ですか?

鬼澤

もちろんgo! go! vanillasのアーティスト全体像をまず考えながらも、スタッフでこういうことが面白そうとか、参考となるようなセットやライブ映像や、演出を話し合って、アルバムのコンセプトにマッチしているものをメンバーに打診してみたり、当然メンバーからもやりたいことを提案されたり、アルバムや楽曲のコンセプトはベースにしつつ、それ以外にも目を向けることはライブを作る上で大事な部分かと思います。

アーティストサイドとライブ制作×A&Rの制作、その両サイドからアイデアを出してライブ演出を考えているんですね。

鬼澤

go! go! vanillasに関してはそうですね、演出家と呼ばれるセクションはおらずメンバーと我々スタッフたちでどの様にしたらお客さんに楽しんでもらえるのかを第一に考えてます。

ライブを制作する中で、ポニーキャニオンだからできた挑戦はありますか?

木村

僕は元々ライブ制作部で働いてて、その後A&R部っていうアーティストの担当になって、この会社の何がおもしろいかなと考えた時に思ったのは、ライブも楽曲制作周りも社内で行なっている故に、アーティストと近い存在でいられるので、彼らが音源を作る際に、その音源自体にライブをイメージしたアイディアを考えて、一緒に作っていくところがおもしろいかなと。いわゆる普通にライブ制作をやってる会社だと既に完成された『完パケ』を受け取って、その音源を駆使してライブ制作を進めて行くという流れなんですけど、ポニーキャニオンだと元々の素材の段階でライブでこれやったらおもしろいよねみたいなアレンジ面の話が最初に出来て、結果ライブはこうしたいんだよねっていう風に発信出来る事が、ポニーキャニオンの様にレーベルがライブ制作も行っている強みなんだと思います。

素晴らしいライブを作るために
日頃から意識していること
田渕

日頃からいいライブを作るために意識していることはありますか。

鬼澤

失敗したことを反復して忘れないようにしていくっていうことかなとは思っていて。 やっぱりあの時こうすればよかったって思うことが若い時はすごくあって。でもそれに気づけないのもやっぱ経験不足だったから、いろんな現場、いろんなアーティストさんのところに行って、失敗をいっぱい重ねていって、その失敗を忘れずに次に活かすっていうことを意識していますね。

木村

みんなと同じことやってると思うんですけど、サブスクで音楽聴いて気に入ったらすぐライブラリー追加したりとかして、他の楽曲も聞くようにしてます。いろんな音楽に触れて、なんかこれいいなと思ったらいいねして、 どっかで繋がる可能性もあるので何のジャンルかわからない曲も聞くようにしています。

田渕

実際にこの曲いいなって思ったものにからインスピレーションを受けて、アーティストの方にこんなのどう?みたいなのを提案する事もあるんですか。

木村

してますね。その提案が反映されたことはまだないですが、いつか取り入れられたら良いなと。そのために提案し続けます。

音楽以外の、例えばアニメだったり映画だったりを観ている中で、これは活かせそうだなみたいな発見はありますか?

木村

それこそアルバムに入ってる最新曲「Leyline」のmvはUK音楽がルーツなバニラズだからこそ、初めてロンドンに彼らが行って撮った「SHAKE」から同じ映像監督で3作撮ったんですけど、とある映画やロケーション、雰囲気をフォーカスして、全編モノクロにしました。だから本人たちからも映画などからインスピレーションを受けてアイデアが出たりするので、こちら側からもそういう提案が出来た方が良いですよね。

鬼澤

映画とか映像ものって目に見えてイメージできるものはアイデアの出所として多いですね。

木村

僕が知ってる演出家さんとかは普通に絵本とか買ったりするんですよ。

鬼澤

あるね。ある。

木村

お子さんいたんでしたっけみたいな話すると、いやこれちょっとなんか演出使えないなみたいな、そういうことからもインプットしてるんだなっていうのは感じました。

部署×部署だから
できる話

部署間の交流は
普段からありますか?

ここからは部署×部署だから出来る話ということで、部署間の話を中心に質問させていただきます。A&Rとライブ制作部の二部署間の交流というのは普段からあるんですか?

木村

コミュニケーションはマメに取ってるし、グループLINEでも毎日連絡を取り合ってます。ほぼ彼女みたいな感じで(笑)。

具体的にはどういうやりとりになるんですか?

木村

屈託のない話から百行ぐらいある様な真面目な仕事の話もありますね。

鬼澤

やっぱり業務内容が増えれば増えるほどやり取りしなきゃいけない内容が多くなるので、僕は一方的にとんでもない数のLINEを送っていますね。返信が来ないことも多々ありますけど(笑)。チケットの売り方一つでも、いつから、どういう風に告知をして、何を売って、このタイミングでどういう風に売り方を変えてみたいなところは日々部署間で交流しながら一緒に進めていますね。

特段部署の間に壁みたいなのも全くないんですね。

木村

ないんじゃないかな。

部署間ならではのライブ制作のやりがいや楽しさみたいなものはなんですか?

鬼澤

難しいですよね、ライブ制作って、例えばマネージメントだったらもっとアーティストと身近だし、照明さんや音響さんだったらもっと目に見える耳で聞こえるってところで良さがわかる。けどライブ制作って、ダイレクトに実績を残せたりするものでもないので やりがいが何かと言われると難しいですね。だけどやってて何か実感を得るのはやっぱり担当するバンドのライブが成功したとか、チケットが無事ソールドアウトしましたとかそういう部分だと思うな。夢なくてごめんなさい(笑)。

それは部署間で共通してそういったやりがいを持ってるということですか?

木村

やっぱりお互い目的は一緒ですね。チケットを売っていって、アーティストが大きくなることがやはり僕たち制作サイドとしての目標ではあるので、そういった意味で言うと、その目標を一個一個クリアしていくのはおもしろいですし、やりがいかなと思いますね。一仕事終えた後のお酒とか美味しいもんね。

鬼澤

確かに終わった後にお酒が美味しいかどうかみたいな、それに尽きるかも。たまに美味しくない時もありますもんね(笑)。

お互いの部署の仕事を通じて得た、
刺激やインスピレーションは
ありますか?

日々お互いに部署の仕事をそれぞれの軸で進めていく中で、業務中にお互いの仕事から得た刺激、インスピレーションなどあれば聞かせいただきたいです。

木村

やっぱり僕はライブ制作の経験が元々あるので、彼(鬼澤)が言ってることも凄く理解できるし、僕がライブ制作業務をやってた時と比べても、彼はスピード感良く、尚且つすごく丁寧に進めてくれるので、本当に助かってるし、いつも救われている感じはしてます。

鬼澤

僕で言うと、仮にこれがライブ制作会社の業務となれば、外部から発注を受けて業務を進めて行くことがメインになって、アーティストには関わらず自分たちのライブ制作業務をこなしていく形になります。でもそれがポニーキャニオンの社内のライブ制作部となると、アーティストとそのマネージメントの考え方である「どういったライブをしていきたいか、どのような演出を取り入れたいのか」みたいなところをアーティストサイドと近い位置で直接コミュニケーションを取りながら、一緒に進められるんですよね。そういった業務の進め方は他のライブ制作会社の業務と比べると、社内でライブ制作もアーティストプロデュースも行っているポニーキャニオンならではだと思うし、二部署間でも刺激を与え合えている部分ではあると思います。ライブ制作部と言いつつもアーティストのマネージメントに一部噛ませてもらっているところは刺激です。

アーティストサイドの制作業務の幹の部分から携われるというのは、やはり大きな刺激な訳ですね。

鬼澤

割と楽曲制作の0ベースの頃から僕ら(ライブ制作部)も参加させていただいて、お話も伺えるので、作品に対するアーティストの感覚をライブ制作部内でも共有、意識しながら業務を進められるように努力をしています。

アーティストとそのファンの方々、それぞれにもっと喜んで頂くために、両部署でこれから強化していきたい部分はありますか?.

木村

go! go! vanillasは経歴が10年っていう部分があって。皆さんもフェスなどに行かれた際には、一度は名前を見たことがあると思います。なので「実際ライブは見たことないけど名前だけは知ってる」だったり、「アーティスト名は知ってるけど音源はまだ聞いたことがない」みたいな人はまだいて、自分はその新たなリスナー層に可能性があると思ってます。そういったファンダム以外の方々にもリーチできるようなタイアップだったりとか、音作りをやっていけば必然的にライブのキャパシティもデカくなるっていう方程式だと思っているので、新規リスナー、ファンダムの獲得に関しては、まだまだこちらも頑張んなきゃいけないと考えてます。

新規ファン層の獲得のために、新たなアプローチを常に考え続ける訳ですね。

木村

今のファンダムは年齢が若い方々が多いのだけれども、アプローチを試行錯誤してもっとお茶の間に届けることだったり、それ以外の年齢層の方々にも刺さるような歌詞だったりとか、音源だったりを考えて、どの層の方にもgo! go! vanillasの音楽を手に取りやすい環境を作っていきたいと思っています。

鬼澤

やっぱりどこか一部分を取ろうとすると、別のどこかでマイナスが出るものは世のしきたりだと思うので、そこのバランス役、調整役みたいなのがライブ制作部の役割なんだと思います。

ポニーキャニオンを
選んだ理由

数ある業界の中から、
エンタメ業界を選んだ理由。
田渕

お2人が就活をしてた頃のお気持ちとかを思い出しながら、 お答えいただければなと思います。まず1つ目の質問です。数ある業界の中からエンタメ業界を選んだ理由をお聞かせいただければと思います。

鬼澤

正直な話を言うと、僕、あらゆるものに興味がなくて。18歳ぐらいになった時に、何の仕事をしようかなと思った時に、音楽はすごい聞いてて、初めて生でライブを見た時の刺激が印象的で、 ライブに関わる仕事をしようと思い、音響って仕事があるんだなと思って。僕は最初、音響の仕事に入って、で1年間やってみたけれど、あんまり自分に向かないなっていうところがあって。 で、そこからライブ制作の仕事に転職しました。音楽が好きだったっていうところでしかないかな。

木村

僕はちょっと就活っていう就活をやってないんですよ、実を言うと。僕は専門学校からポニーキャニオンに入社したんですけど、専門学校に入った理由としては、音楽が好きで、かつわちゃわちゃしながらみんなで何かをするっていうのがすごい好きで。で、それをミックスしたライブってめっちゃおもろいんじゃないと思って。華やかな世界だから、ライブ後に飲む酒めっちゃうまいんじゃない。みたいな流れでライブ制作を志しましたね。

木村

文化祭やった後の打ち上げみたいな。あの環境たまんないじゃない。それをなんかビジネスにしたい、仕事にしたいなみたいなので入社したのがたまたまポニーキャニオンで。 で、それがライブ制作を立ち上げたタイミングだったんで、ライブ制作に携わることができました。

ポニーキャニオンに
入社を決めた理由
田渕

2人とも音楽が好きで、ライブが好きでエンタメ業界に足を踏み入れたって感じだと思うんですけど、その中でもポニーキャニオンに入社を決めた理由って何ですか。

鬼澤

僕は中途入社で、この会社は何をしてる会社なんだろうなって思っていて、ちょっと入ってみようかなっていう感覚…。入ってみてからの感想は、すごく業界内でも優しい方が多い会社で働きやすさみたいなところは、これまでの会社と比べてもすごく感じてはいる部分です。働きやすい環境を会社全体で作ろうとしているっていうところがすごく感じれますし、何か困ったことがあったら、それに対してアプローチをしてくれる周りの人たちたくさんいる会社ではあると。すごく魅力的だなとは思いつつ、入社したきっかけっていうのはすごく安易なことなんで書かないでください。(笑)

木村

僕はさっき言ったように、2年制の専門学校にいて、そこからインターンシップで入社して、 そこから今のキャリアって感じなんですけど、なかなか人生において10何年続くことってないんですけど、それができたのはポニーキャニオンの人間関係ももちろんすごい豊かだし、会社全体の面白さもすごい感じれるから、辞めなかったんだと思います。、あと拾ってもらえたし、みたいなすごい会社に対しては感謝してます。いい会社です。続けられるっていうのはすごいいい会社。単純に。

入社前と後で、
ポニーキャニオンに対する
印象の違い
田渕

今お2人から、ポニーキャニオンはすごい温かい社風だというお話を聞きましたが、入社前はポニーキャニオンに対してどんな印象を抱いてましたか?入社前後のギャップはありましたか?

鬼澤

ポニーキャニオンに転職するタイミングが28歳だったんですけど、 前職を辞めようってなった時にちょうどポニーキャニオンの募集要項を見て、ホームページを見たら、アニメやアーティストを数多く担当されていて、 様々なコンテンツがその他にも色々あって、この会社は何してる会社なんだろうっていう興味がありました。他の会社は、音楽に特化していたり、アニメに特化していたりというのが多い中で、ポニーキャニオンっていうのは、音楽もあり、アニメもあり、 様々なコンテンツを運用していて、音楽に限らず多種多様な事業を展開しているというところに魅力を感じ、ここに入ってみて仕事をしてみるもありかなっていうところが1番のきっかけだったかなと思います。

エンタメ業界、
ポニーキャニオンで働く上で、
必要なスキルについて
田渕

エンタメ業界や音楽業界、ポニーキャニオンで働く上で必要なスキルってなんだと思いますか。

鬼澤

人と話すっていうところが1番メインかもしれないですね。自分1人でできることって何1つない。誰かと話をして1つの公演を成功させるためには、 ライブ制作では関わる人数が100人とか200人という規模になってくるので、その人たちと一緒に仕事をするには、どうしても自分が発信して伝えていって、そこにやっぱ認識の違いがないように、みんなと足並みを揃えて仕事をしていかなきゃいけないので。コミュニケーション能力っていうところは多分必要なのかなとは思いますね。

『こんな人と働きたい!』と思う
人物像
田渕

こんな人と働きたいって思うような人物像はどんな人ですか。

鬼澤

元気な子が良いですね。

木村

体力勝負なんで、疲れた時に元気をもらえるような人が良いですね。

鬼澤

一緒にあらゆる現場に行ってくれて、そこで得た知識で一緒に働いてくれるって人が働きやすいかなとは思います。

就活生へメッセージ

26卒でポニーキャニオンに
入ってくる皆さんへ
木村

なんかポニーキャニオンっておもろいと思うんで、、結構他社の方からもいい会社だよねって言われるのですが、僕ももうずっとこの会社で働いていてそれは感じてるんで、本当にいい会社だよっていうことだけは伝えたいです。

鬼澤

ポニーキャニオンは、アニメとバンドのライブ制作を並行している、珍しい形態の会社だと思います。自分のスキルアップっていうところにも繋がりやすい環境がこの会社にはあるなと思っていて。 他社さんだとある程度経験を積んでから担当を任されることが多いですが、ボニーキャニオンでは基本的な知識を身につけた段階で「じゃあ自分でやってみよう」といった感じで実践の場を与えられるんです。なので、他社と比べて早い段階で多くの経験を積めるっていうところが強みだなと思います。入社したらぜひ頑張ってください!