INTERVIEW
佐藤 正朗
経営本部 harevutai推進G
常に謙虚でいつつ、
熱を持って人を動かす。
【経歴】大学卒業→コンサート制作会社→音楽活動のた め退社→某レコード会社のディレクター職→2011年ポニ ーキャニオンに入社
【大学時代に熱中したこと】バンド・語学・旅行
【好きなエンタメ】もちろん音楽全般!
(ライブ・2.5次元・お笑い・CanManBoys)
【最近の家での過ごし方】リモートって良いとこもある けど、色々大変です!
【座右の銘】謙虚
最初に現在までの経歴を教えてください。
佐藤: 大学卒業後にまずコンサート制作会社に入りまして、最初はヴィジュアル系バンドのコンサート制作、その後は某有名アーティストのコンサート制作を担当していました。その仕事を約2年間続けた後に、「僕ももう一回音楽やりたい!」と思って会社辞めちゃうんですよね。コンサート制作会社で仕事をしていた2年間関わっていて、応援してくれていた同業界の他社の方から、某レコード株式会社のアルバイトを紹介してもらい、そのアルバイトをしながら音楽活動を続けていました。なんか自分が進路変更した時には、誰かしら助けてくれる人が必ず現れていました。凄く運の強い人間です、僕(笑)。
そこからどういう流れでポニーキャニオンに入社したんですか?
佐藤: 4年間音楽活動をして、30歳で裏方に回ろうと決めていたんです。そこで、前述の某レコード会社の先輩からディレクター職のオファーをもらって、それが再び裏方として音楽業界に入るきっかけになりました。
ちょうどその時、音楽業界内で360°ビジネスが繰り広げられる様になりつつありました。つまり音楽を制作するだけではなく、ライブ制作やグッズ制作などをレコード会社で手掛け始めたタイミングだったんです。そこで自分の経歴から僕一人でディレクター、ライブ制作、グッズ制作などを、当時の某レコード会社内での初の試みとして担当する事になりました。
そんな中で、当時上司で某有名アーティストのプロデューサーだった方が、一緒にポニーキャニオンに転職して新しいレーベルを立ち上げようという提案をしてくれて、ポニーキャニオンに入社を決めました。
ポニーキャニオンに入ってからはどのようなお仕事をされてきたんですか?
佐藤: ポニーキャニオンに入ってからはこれまでの経験を活かし、新たなライブチームをゼロから作り上げた後、再びディレクターセクションに戻りLinked Horizonを担当しました。そして現在はポニーキャニオン運営の未来型ライブ劇場harevutaiのチーフプロデューサー(運営・管理)をしています。今はharevutaiがしっかり形になってポニーキャニオンの宝になっていますが、出来上がったばかりの時にはかなり乱雑な状態でして、まとめるまで時間がかかりました。しかしそういった過酷な環境がありながらも、乗り越えたからこそ今に至ったと思っています。
現在のお仕事について、詳しく聞いても良いですか?
佐藤: もうガンガン聞いてください(笑)。より詳しく説明すると、今僕は経営企画部のharevutai推進グループに所属しています。去年オープンしたharevutaiは配信設備が充実しているライブ劇場なのですが、当初は配信への需要はほとんどありませんでした。自分を含め、DVDやBlu-rayを見れば良いという考え方が主流だったので。そして僕自身、生の現場でお客さんが凄く感動して帰る所を見た時が最高に嬉しく感じていました。しかしコロナ禍で、今は配信設備が充実しているというharevutaiの強みが発揮されていますね。とは言え、個人的にはリアルライブを戻したい気持ちがあって、政府や、都のガイドラインを入念にチェックしながら、harevutaiチームと実施方法や実施タイミング、動員数に関するやり取りを続けています。
加えて、harevutaiを通じて最近は新たな目標も出来ました。それは、harevutai発のコンテンツを生み出すことです。ただのライブ劇場だけでは会場のレンタルで終わっちゃうので、harevutaiを中心としたアーティストやキャラクターを生み出して、発信していく。そこから新たなコラボレーション、グッズビジネスなど、色んなことに挑戦してみたいですね。
ただのライブハウスとしてではなく、ライブ配信に特化したharevutaiならではの差別化ポイントや強みなどが あれば教えてください。
佐藤: もちろん強みは配信設備、機材が揃っている点、そして他にはネット回線数が挙げられますね。現在専用回線は3つあって、それを更に倍増しようと思っています。例えば、LINE LIVE、YouTube Liveなど色んなプラットフォームで配信したいという主催者のニーズに合わせられ、例えば2回線を使い、残りの1回線を予備回線として確保し、万が一のトラブルにも対応出来るようにしています。そういう点では主催者にとってharevutaiは魅力的だと思います。
また、現在はいくら斬新で面白い手法で配信しようとしても、ユーザー側が画面越しのライブに対して飽き始めているので、そういう問題にどう対応していくかも大事だと思います。その意味で、最新機材で少しでも演出を工夫し、アーティストをバックアップすることで、「またharevutaiでライブやりたいな」と思ってもらえるようにしていきたいです。
「もう一度harevutaiでライブしたいな」と思わせるためにどのような戦略を考えていますか?
佐藤: 今はharevutaiのマスコットVTuberの制作に取り掛かっています。この制作に向けて来年からはharevutaiをスタジオとしても使える様に少し変革させようかなと思っています。例えばステージ内を全部緑にして、CGライブやミュージックビデオの撮影にも活用できる形にしたいです。そういった武器を常にスタッフと一緒に考えています。VTuberに詳しい人がいたらすぐ聞いてみたり。
「一緒に働きたいな」と思うのはどんな人ですか?
佐藤: 僕は自分には無い武器や情報を持っている人が大好きです。更に同じ感性の人であれば最高ですね。自分と似た考えで、尚且自分を上書きする様なアイデアを出してくれる人達と一緒に仕事をすると必ず何かが生まれてきます。その何かは適当に挑むと絶対生まれないものだと思っています。適当な人と一緒に仕事をすると、何も見えて来ないし「エンタメの上書き力」も落ちますね。
ポニーキャニオンは様々なセクションに分かれていて、そのセクションごとにその分野を極めている人がいるのでレベルアップ出来る条件が揃っている会社だと思います。
それぞれの分野で極めている人と一緒に仕事をして、対等に会話できるくらいになっていきたいなと思っています。「自分に無いモノを持っている人」から、知識や情報を得て、自分の現場で活かせるようにする。個人的にポニーキャニオン内でそういう極め人を探すのが好きですね。
今までたくさんのアーティストや業界内の方々と会ってきたと思いますが、ご自身の中で人間関係を構築する際、 特に心掛けている点があれば教えてください。
佐藤: 「常に謙虚でいること」です。どんな人にでもそうですね。その相手がもしかしたら近い将来業界の第一線で輝く人になって、一緒に仕事をするかもしれないですから!念の為に(笑)。何かの時に力になってくれる人がいればいるほど良いと思いますね。
それと自分の思いを相手に納得してもらう為にはどうすれば良いのかを考えます。相手を尊重し、お互いの心が開いた瞬間に自分の意見を差し込むことで、良い結果に繋がったりもします。情熱によって人は動くと思います。謙虚でいつつ、熱い気持ちで人を動かしていく事は重要ですね。
特に心に残っている就活のエピソードはありますか?
佐藤: 就活の時は調子乗っていましたねー。 未だに覚えている、「あ、しまったー」と思った瞬間が一つありますね。某レコード会社の二次面接の時に、「今行っている某外国人アーティストの宣伝のことをどう思っていますか」という質問に対して、「ダメですね、これくらいしないといけないですね」と言っちゃったことがあります。今思うと大した事のない企画を述べたのですが、その時の面接官の顔は未だに覚えています(笑)。
ポニーキャニオンに入社して感じたギャップはありますか?
佐藤: 正直、ポニーキャニオンがどういう会社なのか当時は良く知らなかったです。知り合いがいたわけでもなく、僕を誘ってくれた上司から「とても面白そうな会社だぞ」という情報しかなかったですね。僕はただ、この人となら「何かが生まれる」と思って転職してきたので、僕自身どこの会社でもやっていける自信はありました。そして入社してから気付いたのは、やはり優しい人が多いということですね。
最後に、就活生の皆さんにアドバイスをお願いします。
佐藤: 就活中もそうですが、入社してからも自分の武器を磨くしかないと思うんです。だから皆さんには「これなら誰にも負けない」という武器を手に入れて欲しいです。そうすると何かしら「何だこいつは?!」と思われるから。例えば、音楽でいうと「そのジャンルに詳しすぎる=そのジャンルのアーティストと対等にお話しできる」ということですから、仕事に繋げやすいですよね。平均点は目指さない方が良いと僕は思います。平均点を全体的に上げるなら良いですけど。ある一つの分野で「この人詳しすぎる」となると、それがそのまま武器になると思います。就活生のみなさん、自分の武器を磨き上げ、そしてスペシャリストを目指してください!